高速道路の一部無料化が6月から実施されるが、この無料化社会実験で高速道路会社が怖れていることのひとつに、利用者とのトラブルがある。今まで通り現金車が、無料化路線で一旦停止して通行券を受け取ってくれるだろうかという懸念だ。
無料化がスタートすると「無料だから通行券は必要ない」と思う利用者が出てくる可能性がある。無料区間だけを走る予定の利用者にとっては、通行券の存在は軽いのだ。無料区間から有料区間につながっている場合でも、最初に有料が始まる料金所から課金が始まる。バスの整理券のように始発停留所では無券であることを考えれば、通行券は不要な気もする。しかし、高速道路会社にとっては、ぜったいに許せない事情がある。
無料化を実施する区間の高速道路の料金は、支払い時には同じ料金所で上下線の区別なく徴収する。無料区間で降りる現金車が、無料区間だけを走ってきた車両なのか、有料区間から無料区間に入ってきたのかは通行券がなければわからない。通行券を提出しなければ実質どこから乗り入れても無料で走ることができてしまうのだ。
そのため高速道路会社にとっては全線有料の今以上に、通行券の提出が不可避となる。だが、そうした事情を現金利用者が納得するかどうか。「想定外のことも考えなければならない」と、関係者は心配する。
《レスポンス 中島みなみ》
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